
1月は干支のお話や2月すぐの節分に向けて、読んでいただきたい本がたくさんあります。
その中でも、特に私がおすすめしたい本は『ないたあかおに』です。
また読んだことがない方は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
※12月の読み聞かせ絵本はこちら
トップ画像:Maija SummanenによるPixabayからの画像
ないたあかおに
優しい赤オニと青オニの、ピュアなお話
私と娘が初めてこの本を読んだ時、私は最後に泣いてしまい、読めなくなってしまいました。
そんな私の横で、同じように泣いていた娘…
本当にピュアなお話です。
主人公は、心の優しい赤オニ。
人間と仲良くしたいと思っていました。
そんな赤オニに、自分が悪者の役を引き受け、協力した青オニ。
赤オニは、青オニの本当の優しさに触れ、涙を流すことになるのです。
鬼の表情がとにかく優しい

本を読み終えてからもう一度表紙を見て思ったのが、鬼の表情がとても優しいということ。
終始優しいのです、鬼の顔が…
この表情は、鬼というより、人間として描かれたものではないかと考えます。
強そうに見える人でも、心はとてもナイーブであったり、意外な一面を持ち合わせているものです。
外見では分からない、心の部分でうったえかけてくる物語に必要な表情が、描かれています。
友情や人間の本質が描かれた感動的な絵本
友情や人間の本質が描かれた絵本です。
とても感動的な絵本なのですが、そこには友情の他に、人間の本質的なものがつまっています。
桃太郎でもおなじみの鬼は、恐ろしく、人をだまして食う存在。本来はそうでなければなりません。
しかしこの本では、鬼は優しく清い心を持っていて、逆に人間の方が醜く描かれているようにさえ思えます。
けれど、鬼のような恐ろしく得体の知れないものを避けようする考えは本能であり、それ自体は間違ってはいないのです。
それはとても悲しくもありますが、本を読んだ子供がどのように思うかを考えた時、この本を読ませる意味があるのだと感じます。
本当に優しいのは誰だったのか…
何を得て何を失ったのか…
大切なもの、大切なことは何だったのか…
ぜひお子さんと考えてみてください。
十二支のはじまり
十二支のはじまり (行事むかしむかし (十二支のはなし))12の動物が十二支になった由来
毎年「今年はネズミだね」「来年は牛だよ」などと言っていても、なぜそうなったのかと子供に聞かれても、すらすら話して聞かせてあげられる人はなかなかいないんじゃないかと思います。
でも本であれば、イラストを見ながら優しく教えてあげられますね。
また、お話の他、最後のページに十二支についてもう少し詳しく書かれたページがあり、参考になります。
この本をきっかけに、暦や動物の性質にも興味を持ってもらえたらいいですね。
神様も登場し、年初めにぴったり。絵も美しい…

1月はお正月の門松やしめ縄、初詣などで、一年で一番、神様を身近に感じる時ではないでしょうか。
とくに佼成出版社の本では、中国や日本を感じさせるイラストで、犬と猪のページなどは迫力があります。
おそらく絵を担当された赤坂三好さんが銅版画をされている方ですので、この本の絵も銅版画かと思います。
神様が登場するシーンは色も鮮やかで、黒い線とのコントラストが美しく、子供も隅々まで見ていました。
ネコとネズミ、牛…それぞれの特徴を人に置き換えてみる
動物にはそれぞれ特徴があり、それが元になっているのではないかと思うストーリーです。
なるほどネズミは賢くすばやい、そして牛はのんびり…
絵本を読んでいると、いつの間にか登場する動物に自分を置き換えて読み進めるということがありますが、十二支の話に関しては、特にそれが強くなるような気がします。
さらに、自分の干支については興味がわきますので、お子さんが何どしなのかを教えてあげてから読むと、楽しみながら読めますよ
まとめ
今月は、干支と鬼にまつわる本をご紹介しました。
この他にも、七草や鏡開きについても、お子さんと調べたり話したりすると良いですね。
お餅をたくさん食べたお子さんには、お米やお餅に関する本を選ぶのも良いかと思います。
ぜひ、この時期ならではの本を探してみてくださいね。
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